抽象的な線の集合が、具象物を生み出す瞬間を捉えた映像作品。
抽象と具象、バーチャルとアクチュアル、テクノロジーとハンドワーク、オンラインとオフライン、フラットとレリーフ、さらには実利と精神、善と悪、戦争と平和、環境と自分など。
これら二項対立する言語から抽出されるものの間には、揺曳するいくつもの階層が在し、可塑化できると考えます。
両極端を強調しがちな現在の社会にあって、その狭間の消えかけたグラデーションを可視化する。
そのグラデーションこそが、社会が今どんな気分なのかを言い表す視覚言語だと考えます。
世界を二極化せず、それらのメソテースに立つことで見える狭間を探索する試みです。
プログラミングにより生成されるこれらの点と点を繋ぐ抽象的な線群は、流れるスピードに従って像を形成していきます。